キムチ名人にキムジャンの手ほどきを受ける その2
名人宅の庭にはキムジャンマットが3つ並べられています。私たちキムチ文化体験団20人は3グループに分かれ、秘伝のキムチを漬けていくのです。
カン・ジョンスク名人による説明。韓国語での熱のこもった講義。パワフルです。
教えていただくのは、名人が代々受け継いでおられる秘伝のキムチのひとつである「半トンチミキムチ」。トンチミ半分キムチ・・・?
一般的なトンチミとは、大根の水キムチ。唐辛子を使わない、赤くないキムチです。名人伝承の「半トンチミ」は、白菜をメインの材料に種々の野菜と果物を用い、エビの塩辛、イシモチ、牡蠣といった海産物のエキスたっぷりの秘伝の出汁に浸ける白菜キムチなのです。聞いただけで美味しそう。
半株に切った白菜に、ヤンニョム(薬念)を塗り込んで、出汁に漬ける。端的に言うと、たったこれだけの作業なのですが、白菜の下ごしらえだけでも結構大変そう。
私たちが体験するのは、まずはヤンニョム作り。白菜以外の野菜を千切りにしていきます。名人のご長男のお嫁さんもアシスタントとして指導してくださいます。ニンジン、玉ねぎ、リンゴや梨も千切りにします。そして、秘伝の出汁も見えますね。赤っぽく見えるのはエビの塩辛です。
では早速。私たちも作業開始。
千切り材料に、エビの塩辛、牡蠣、唐辛子粉とか、もろもろ投入。ヤンニョムが完成に近づいていきます。千切り部隊は次の作業に入りました。白菜と一緒に漬ける大根を薄切りに。白菜にヤンニョムを塗り込む前に全ての材料を切っておきます。
よく混ぜ合わせたヤンニョムを白菜の葉っぱ1枚1枚に塗り込んでいきます。
だんだんキムチらしくなってきました。愛情を込めて塗り込みます。全部に塗り込んだら紐で縛ります。さらにセリの葉で縛って、ひとまず完成。
それぞれ愛情たっぷりに育てた白菜に、秘伝の出汁を注いでもらいます。
本来は白菜ができた段階で3日ほど熟成させた後、出汁を注ぐとのことですが、我々に時間がなかったため、その場で出汁に漬けてもらいました。冷蔵庫で10日ほど熟成させたら、名人伝承の半トンチミキムチの出来上がり!
熟成を待ってる間、近所のスーパーで韓国産キムチを購入。キャンペーンやってるんですって。